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星空ライブ配信者向け

【α7SⅢ+SIGMA Art 14mm f1.8】と【α7S(初代)+Nikkor 14-24mm f2.8G】*星空ライブ動画*における短文レビュー

2021年2月6日

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【α7SⅢ+SIGMA Art 14mm f1.8】と【α7S(初代)+Nikkor 14-24mm f2.8G】*星空ライブ動画*における短文レビュー
バーチャル天文部、部長のT.A.です。ご要望があったので、実際に両機材をライブ配信に使用した所感を簡潔にまとめます。
(ちょっとマニアックな内容です、星空ライブ配信を行う方向けに書きます)
(私はα7SⅡ(第2世代機)を操作したことはありませんが、データを扱った経験から記述します)
【比較条件】
カメラからHDMI 1080p 出力 → BMD ATEM Mini Pro において1080pライブストリーミングした映像において比較
【総評】
レンズの違い以上に、カメラ本体の違いがきわめて大きい。星空配信において、α7Sシリーズは、第3世代機と第1,2世代機は別物で越えられない壁がある。
「α7SⅢ+SIGMA Art 14mm f1.8」の組み合わせでは、より人間の見え方に近い雰囲気で星空ライブ配信が可能で、設定次第ではスマホ画面で5等級程度までぱっと見で視認できるライブ配信が可能である。
【レンズについて】
SIGMA Art 14mm f1.8は、写真の場合、開放では隅の描写に甘さが見えるが、ライブ配信においてはほぼ気にならず十分実用の範囲。Nikkor 14-24 f2.8Gと比較して1+1/3段のアドバンテージは大きく、星空ライブ配信に大いに推奨できる。
【カメラについて】
カタログスペックでは、α7SⅢとα7SⅡ&初代は大きな差が見られないが、あらゆる面でα7SⅢが優れている。
特筆すべきは色再現とアンプノイズ(高感度時の画面隅に出現する紫色のノイズ)出現の有無で、ISO50000以上の映像は別次元。「○段分の差」という表現で表せない根本的な差がある。
ダイナミックレンジも約1段程度向上しており、星空配信にスペック以上の余裕がある。
【実際の配信時の設定】
流星群をライブ配信する場合...
☆α7S(初代)+Nikkor 14-24 f2.8
絞り開放(f2.8), SS 1/4sec, ISO204,800
↑本当はもう少しムリさせたいが、これ以上はいくらなんでも難しいという設定
☆α7SⅢ+SIGMA Art 14mm f1.8
絞り開放(f1.8), SS 1/10sec, ISO102,400
↑まだ余力があり、必要であればさらに追い込める設定
【参考】
ご存知天リフ様のレビュー動画
星ナビ2021年3月号でレビュー記事を執筆なさっているkita photo様の比較動画