2024年5月31日
皆さんこんにちは、こんばんは、おはようございます。
南阿蘇ルナ天文台「星のコンシェルジュ」のヨッシーです!
今日はトールの兜星雲についてご紹介したいと思います。
見た目が、北欧神話に登場する雷の神トールがかぶっている角のある兜に似ていることからこのようなニックネームがつけられました。
カタログ名はNGC2359、NGCはNew General Catalogueの略で、星雲や銀河などを集めたカタログになります。
確かに兜と言われれば兜っぽいですが、ヨッシーはどちらかというと、中心のもこもこした部分が亀のこうらに見えたり、羽の生えた昆虫にも見えますね😅
あとは、色合いも相まってですが、ディズニーキャラクターのスティッチにも見える気がします!
こちらも見た目がなかなか面白い天体です。
みなさんはどのように見えますか??
このトールの兜の角に対応する部分がどのように形成されたのかとても気になりますね。
中心のもこもこした構造は、この星雲の中心にある非常に高温な星からの強烈な紫外線が周りのガスを輝かせている、ということでなんとなくイメージできますが、この兜の角はどうしょうね??
その中心の構造よりもひとまわりも大きい、そして、大きく弧を描くような構造になっているのも興味深いです。
おそらく、この中心星の影響だけでなく、近くの巨大な分子雲と衝突した可能性が高いです。
実は、宇宙にある天体は頻繁に衝突・合体を繰り返しているんですよ。
この星雲はおおいぬ座の方向にある輝線星雲です(前回ご紹介したばら星雲やドルフィンヘッド星雲も輝線星雲でしたね😊まだ見てない〜という方は以前の記事をぜひご覧ください)。
しかし、このトールの兜の中心星は、ウォルフ・ライエ星と言って、とてつもなく高温(10万度を超える場合もあるそうです😐)の星になります。
また、もうすぐ大きな爆発によって最期を迎える青色巨星でとても大きいんですね!実はとてもエネルギッシュな天体なのです。
南阿蘇ルナ天文台で撮影した素敵な天体写真を、私たち星のコンシェルジュの熱い想い・エピソードと共に皆さんにお届けしていきます。
これからもぜひチェックしていってください(^^)
また、南阿蘇ルナ天文台では、阿蘇の大自然を感じ、宇宙の神秘に包まれる星空観察ツアーが体験でき、そのままご宿泊いただけます。
詳しくはプロフィールから公式サイトをご覧ください。
撮影者:「星のコンシェルジュ」Rainy
撮影日:2023年11月