006 まるで親子。みんなほっこり 子持ち銀河

2024年6月1日

 

皆さんこんにちは、こんばんは、おはようございます。

南阿蘇ルナ天文台「星のコンシェルジュ」のヨッシーです!

今日は子持ち銀河についてご紹介したいと思います。

 

美しい渦巻き構造がとても鮮明に見えますね〜。美しく、かつ、ダイナミック!迫力満点です。

そして、この銀河は名前の通り、中心にある大きな渦巻きの形をした銀河の左横にもう一つ銀河があります。

これがまるで親子のようであることからこの「子持ち銀河」という名前がつけられたようですね。

なんだかお母さん銀河が子ども銀河を連れて歩いている様子にも見えて、ほっこりするような天体ですね。

 

子持ち銀河(中心の渦巻銀河の方)はりょうけん座という星座の方向にあり、春によく見える天体ですね。

ただ、肉眼で見るのは難しい天体になります。

距離は私たちの地球から2350万光年、光の速さで2350万年かかる距離ですが、宇宙に存在しているたくさんの銀河の中ではとても近いほうになります。

大きさは直径8万光年で、私たちの天の川銀河と比べると少し小さい銀河となります。

 

この子持ち銀河は、実は左にある小さい銀河とまさに今衝突している現場の姿なんです。

前回のトールの兜星雲のご紹介にも少し書きましたが、この宇宙のなかで、天体同士はけっこう頻繁にぶつかりあっています。それは銀河も同じです。

銀河の衝突というとものすごいダイナミックなぶつかりあいをイメージするかもしれませんが、案外銀河同士の衝突はスカスカです。

 

また、ヨッシーは以前、この銀河の磁気、いわゆる磁石の強さを測る研究をしていました。

実は銀河の中に、銀河サイズの大きな磁石があるのですが、強さはなんと方位磁石の100万分の1くらいしかありません。

ほぼ0じゃないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、銀河を作るのにとても重要な要素なんですよ。

 

実はこの天体写真は今月撮影・画像処理が完了した出来立てホヤホヤの写真なのです!

この子持ち銀河の天体写真を撮影・編集した「星のコンシェルジュ」のRainyさんからは、

「モノクロCOMSカメラで撮影しました。ここ数か月すっきりと晴れた日がなかったので撮影に苦労しました(´;ω;`)」とのこと。

 

南阿蘇ルナ天文台で撮影した素敵な天体写真を、私たち星のコンシェルジュの熱い想い・エピソードと共に皆さんにお届けしていきます。

これからもぜひチェックしていってください(^^)

 

また、南阿蘇ルナ天文台では、阿蘇の大自然を感じ、宇宙の神秘に包まれる星空観察ツアーが体験でき、そのままご宿泊いただけます。

詳しくはプロフィールから公式サイトをご覧ください。

 

撮影者:「星のコンシェルジュ」Rainy

撮影日:2024年4月