2026年6月5日
この写真は、梅雨の晴れ間を狙って南阿蘇村を撮影した写真です(合成ではないですよ!)。
宇宙の星の世界、地球の自然の世界、そして人の世界。南阿蘇では、それらのどれもが主張しすぎることなく、隣り合って静かに共存しています。星空や自然を敬い、それらとともにあることをよろこびとし、大切な人や仲間たちと穏やかに暮らす。これは私たち南阿蘇村に住む者の「日常」であり、はるか古代より日本人が営んできた日常そのものです。
しかし、現代の街の中ではそうはいきません。高層ビルに囲まれて夜空は狭くなり、人の光が強すぎて星はほとんど見えない。それが、大多数の日本人の「日常」です。決して現代人の日常が悪いわけではありません。そこから生まれる便利で豊かな生活、安心と安全のインフラに支えられた明るい夜。それは過去の世界にはなかったものです。日本人は今、間違いなく史上空前の繁栄の中にあります。
しかし、時々思うのです。豊かな森や美しい海を失うように、私たちは星空をも失いつつある。本当にこれでいいのか、と。私たち南阿蘇ルナ天文台は、どのような時代になろうと、空気を読まず問い続けます。
「それではいけない、人間にとって星空はなくてはならないものだ!」と。
私たちは調査研究活動を通じて、星空と人類の関係をより深く理解するための試みを続けます。そして、その成果を社会に還元するために、宿泊やライブ配信など、さまざまな事業に取り組みます。そこで得た原資をもとに、「星空の下で幸せに暮らす」ことが当たり前になるように、活動の輪を少しずつ広げ続けます。
ルナ天文台ができて、今年で30年を迎えました。次は50年、やがて100年。「星空の下で幸せに暮らす日常」が、誰もが意識する必要もないほど当たり前になるその日まで。私たちはバトンをつなぎながら、粛々と活動を続けてまいります。
ご支援・応援への心からの感謝を込めて。
南阿蘇ルナ天文台 副台長
髙野敦史
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